Nature ハイライト

Cover Story:量子井戸でできたメタマテリアル:長波長の赤外放射を捉える室温検出器

Nature 556, 7699

表紙は、金属共振器のメタマテリアルアレーでできた量子井戸赤外線光検出器の走査型電子顕微鏡画像である。長波長帯(8~12 μm)の赤外線を検出する技術は存在するが、高速かつ高感度のデバイスには低温動作が必要になるため、用途が限定されている。今回D Palaferriたちは、フォトニックメタマテリアルの概念と量子井戸赤外線光検出器の組み合わせによって、電波に対して開発されたヘテロダイン検出によく似た超高感度コヒーレント検出がどのように実現されるかを示している。長波長赤外放射の室温での検出感度が向上したことから、熱画像化や環境リモートセンシングからコヒーレントな自由空間通信まで、さまざまな応用が開拓される可能性がある。

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