Nature ハイライト

進化学: バージェス頁岩に由来する、殻を持ったヒオリテス類

Nature 541, 7637

ヒオリテス類ハプロフレンティス(<i>Haplophrentis carinatus</i>)の化石の画像。触手冠と咽頭、ほぼ完全な腸など、軟組織が良好な状態で保存されている。
ヒオリテス類ハプロフレンティス(Haplophrentis carinatus)の化石の画像。触手冠と咽頭、ほぼ完全な腸など、軟組織が良好な状態で保存されている。 | 拡大する

Credit: Royal Ontario Museum

ヒオリテス類は、古生代を通して広く存在した、殻を持つ化石生物である。その姿はまるで蓋付きの角杯のようで、杯を支えるようにカーブした2本の突起(「ヘレン」と呼ばれる)まであり、三脚付きの角形の殻にも見える。ヒオリテス類は、冠輪動物(環形動物、軟体動物、および腕足動物などの触手冠を有する動物)と呼ばれる無脊椎動物の分類群に属すると考えられてはいるが、あまりに特異なため、その類縁関係を判断することは困難であった。J Moysiukたちは今回、有名なカナダのカンブリア紀のバージェス頁岩に由来するヒオリテス類の保管標本について調べ、その一部に軟組織が極めて良好な状態で保存されていることを示して、この生物群が実際に触手冠動物であることを明らかにしている。ヒオリテス類はおそらく腕足動物に類縁で、古生物学者が「微小硬骨格化石群(small shelly fossils)」と呼ぶ、また別の謎に満ちた絶滅分類群tommotiid類を含んでいる可能性もある。

Letter p.394
doi: 10.1038/nature20804 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2017年1月19日号の Nature ハイライト

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