Nature ハイライト

ウイルス学:フラビウイルスの感染に必要なシグナル伝達経路

Nature 535, 7610

今回M Diamondたちは、フラビウイルスの感染と関連する細胞因子に対して、ゲノム規模のCRISPR–Cas9に基づくスクリーニングを行った。その結果、小胞体関連シグナルペプチダーゼ複合体が、ウエストナイルウイルス、デングウイルス、ジカウイルス、黄熱病ウイルス、日本脳炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなど、多数のフラビウイルスの産生に必要であることが分かった。だが、こうした複合体は他のさまざまなウイルスの感染には必要とされず、ほとんどの宿主タンパク質の分泌にも大きな影響がないようである。著者たちは、この経路へのフラビウイルスの依存性を、ウイルス複製の抑制に利用できるのではないかと考えている。

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