Nature ハイライト

発生:臓器の配置

Nature 427, 6970

対称的な初期胚を非対称的な成体へと変化させるきっかけとなるものが発見された。この研究は、我々の身体のレイアウトがどのように決まるかを説明するのに役立つかもしれない。 我々の身体はなんとなく対称的に見えるが、実はそうではない。たとえば哺乳類では、心臓は普通左側に、肝臓は右側に形成される。初期状態で胚に備わっている対称性が崩れて、臓器が左右非対称に形成される仕組みを解明する努力が続けられてきた。その答えはどうやらカルシウムらしい、とJ C I Belmonteたちは述べている。ニワトリの胚では、左側で一時的にカルシウムイオン濃度が上昇し、Notchという遺伝子の発現が促される。これによってNodalとよばれる別の遺伝子が非対称性に活性化される。 Belmonteたちはコンピューターによるシミュレーションと実験とを組み合わせて、この結論に達した。この結果についてはNews and ViewsでN Monkがさらに詳しく述べている。

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