Nature ハイライト

宇宙:無秩序から磁気秩序を作る

Nature 497, 7450

大規模磁場は、星の形成、恒星系力学、降着円盤などの天体物理現象で重要な役割を果たしている。大規模磁場は、高度な組織化を示すことがあり、そのよく知られている例が11年の磁気活動周期である。ここで、無秩序な乱流のダイナモ作用からそうした組織化がどのようにして出現し得るのかという疑問が生じる。問題となるのは、磁気レイノルズ数Rmで測定される伝導度が低い場合にはダイナモ場が十分組織化されるが、高Rmでは急変する小規模ゆらぎに構造が支配されることである。今回、S TobiasとF Cattaneoがこれについて説明している。彼らが行ったダイナモの高分解能シミュレーションでは、ダイナモ波が関与する機構を通して、高Rmで組織化された場を発生できることが示されている。これはまさに、E Parkerが60年以上前に太陽活動周期の起源を説明するために提唱したことである。

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