Nature ハイライト

生理:CRACチャネルのイオン選択性

Nature 482, 7384

ストア作動性CRACチャネル(Ca2+放出活性化Ca2+チャネル)は、多くの細胞種で生理機能に関与していて、複数の疾患過程の原因であり、また薬物開発の主要標的であることが明らかになってきている。CRACチャネルの分子構成成分は詳しく解明されているが、チャネル透過性とゲーティングの機構は不明であった。今回、典型的なストア作動性CRACチャネルであるOrai1のイオン選択性が、従来考えられていたようなチャネルに内在する性質ではないことが示された。元々非選択的なこのチャネルに見られるイオン選択性は、小胞体Ca2+センサーでCRACチャネル活性化因子であるSTIM1が付与している調節可能な特性なのである。

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