Nature ハイライト

構造生物学:糖タンパク質を作る酵素の構造

Nature 474, 7351

真核生物の半分以上のタンパク質は糖タンパク質で、オリゴ糖が特定のアミノ酸側鎖に結合している。このような化学修飾の中で最も多く見られるのは、アスパラギン結合型グリコシル化(糖鎖付加)で、これは小胞体に存在する膜タンパク質複合体であるオリゴ糖転移酵素(OST)により触媒される。今回、Campylobacter lari由来の細菌OSTについて、受容体ペプチドと複合体を形成した状態のX線構造が決定された。この構造から、アミド基の窒素の活性化とグリコシル化を解明するための分子基盤が得られ、糖タンパク質や複合糖質治療薬の生産につながる道が開けそうだ。

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