Nature ハイライト

細胞:コヒーシンのアセチル化

Nature 462, 7270

コヒーシン環は、細胞分裂の際に一対の姉妹DNA分子を囲い込んで、これらが正しく分離されるように働く。このコヒーシン環は転写装置の進行は妨げるが、細胞周期のS期に複製装置がゲノムを複製するのは妨げない。単一分子解析により、複製複合体(複製因子C–CTF18クランプローダー)がコヒーシンをアセチル化し、それによりコヒーシンと調節因子の結合が緩んで、複製フォークの進行が促進されることがわかった。ロバーツ症候群患者の細胞にみられるように、アセチル化が起こらないと複製フォークがうまく進まなくなり、DNA損傷が蓄積する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度