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医学:デング熱ウイルスが必要とする宿主因子

Nature 458, 7241

デング熱は、南アジア、東南アジア、アフリカ、南米の国々で流行しており、それ以外の国でも次第に脅威になりつつある。この病気はヤブカ属のカが媒介する4種類のデング熱ウイルス(DENV-1,2,3,4)のうちのいずれかが原因で起こる。デング熱ウイルスは小型のフラビウイルスで、多数の宿主因子を借用するらしく、これらの因子が解明されれば、新たな薬剤標的や媒介昆虫を制御する方法の発見につながる可能性がある。ショウジョウバエは媒介昆虫であるヤブカに近く、ゲノミクスの手法を使いやすいため、今回、ショウジョウバエ細胞にDENV-2を感染させてRNA干渉スクリーニングを行うことにより、デング熱ウイルスの宿主因子候補が100個以上見つかった。その多くは、ヒト細胞でも宿主因子として作用する。

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