Nature ハイライト

地球:大陸の分裂

Nature 456, 7223

アフリカの大地溝帯は地質学的に活発に活動しており、大陸は徐々に2つに分かれつつある。2007年7〜8月には、この大陸分裂に寄与する個別のリフト活動の1つが、タンザニアのナトロン湖地域で地震活動の形で記録された。これによって、断層と火山活動がリフト過程に果たすそれぞれの役割を検証する機会が得られた。局地的な地震観測網、GPS観測点やエンビサット衛星のデータから、地面の変形はまず、地溝帯の東側の断層上での非地震性すべりとして始まり、それに続いて地殻内へのマグマの貫入が起きたことが明らかになった。このことは、大陸地溝帯の初期段階においては、正断層に沿ったゆっくりすべりに加えて、マグマ貫入によるひずみ緩和が主要な要因であることを示している。

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