Nature ハイライト

生理:冷え冷え受容体

Nature 448, 7150

寒冷刺激の検知には、多様なチャネルがかかわっていると考えられているが、これらが無害な冷たさと有害な寒冷とを区別して検出する際に果たす役割に関しては盛んな議論が続いている。メントール受容体TRPM8は寒冷刺激変換器の強力な候補であるが、その生理的重要性に関しては異論がある。今回、TRPM8ノックアウトマウスの寒冷に対する感受性を調べることでこの問題が解決された。この受容体をもたないマウスは、細胞、無傷の神経繊維、動物個体の(行動)試験のレベルで寒冷を感知する能力を欠いている。TRPM8は明らかに、末梢における寒冷知覚の主要な担い手であり、このチャネルをもたない動物は10℃以下に温度が下がるまでは、温かい表面と冷たい表面を区別することができない。

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