Nature ハイライト

化学:112番元素の化学的性質

Nature 447, 7140

112番元素は1996年に、ドイツのダルムシュタットにある重イオン研究所で発見された。発見から10年たった今、その化学的特性の一部が明らかにされた。プルトニウム242に強力なカルシウム48ビームを3週間照射して、112番元素(正式名称はなく、通例ウンウンビウムとよばれている)の原子が2個生成した。これでも、実験を速やかに行えば化学的性質を十分調べることができる。化学的にはウンウンビウムは、亜鉛、カドミウム、水銀と共に周期表の第12族に属し、この族の元素として典型的なふるまいをする。つまり、非常に揮発性が高く、金表面と金属結合を形成するのである。

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