Nature ハイライト
Cover Story:いにしえの巨匠:インドネシアの洞窟で発見された既知最古の岩絵
Nature 650, 8102
Maxime Aubert
表紙は、インドネシアのスラウェシ島にある鍾乳洞で発見された初期の岩絵の例である。今週号でA Oktavianaたちは、インドネシア南東スラウェシ州ムナ島のリアン・メタンドゥノ洞窟にある、年代が少なくとも6万7800年前と推定された手形ステンシルは、これまでに発見された中で最古の岩絵である可能性があると報告している。インドネシアは、古代の洞窟壁画で既によく知られているが、スラウェシの南東地域はこれまで大部分が未調査だった。研究者たちはこの空白を埋めるべく、この地域一帯の洞窟の調査を実施し、以前は知られていなかった14カ所を含む計44カ所を記録した。リアン・メタンドゥノ洞窟の手形ステンシルの年代測定の結果は、この岩絵が、従来最古とされてきたスペインのネアンデルタール人に帰属する手形ステンシルより、少なくとも1100年古いことが分かった。研究チームは、スラウェシの今回の洞窟壁画が、初期人類がスラウェシを経由する北方ルートでサフル大陸(オーストラリアとニューギニアを形成した古代の大陸)へ移動したという仮説を強力に後押しするものであると指摘している。
2026年2月19日号の Nature ハイライト
量子シミュレーション:原子ドットアレイの大規模アナログ量子シミュレーター
エレクトロニクス:6G通信に向けたスピン波フィルター
光学・フォトニクス:ガラスへのレーザー書き込みによる高密度アーカイブメモリー
ナノ科学:光流体工学的3Dマイクロファブリケーション
化学:電気化学的増炭反応
地球力学:冥王代の地球で同時に存在した移動する蓋と停滞する蓋のテクトニクス
生態学:保護地域の波及効果の重要性
生理学:鳥類網膜の無酸素代謝の構造基盤
遺伝学:バイオバンク情報を用いてウイルス持続感染の理解を深める
神経科学:視覚によるナビゲーションに終脳は不要?
神経科学:経験と他者観察を統合する神経機構
神経科学:単一ニューロンレベルでの統合記憶の符号化と想起の仕組み
免疫学:CCR5機能があってもHIV-1の寛解は可能
微生物遺伝学:食餌でヒト腸のマイクロバイオームは変わる
免疫学:脂肪組織の代謝恒常性制御における好中球の役割
医学研究:加齢に伴う疾患耐性の変化
細胞生物学:完全な収縮環でなくても細胞分裂できる仕組み
分子生物学:ヘテロクロマチンの伝播を能動的に促進する調節機構
分子生物学:トランスポゾンの活動を確実に防ぐ

