Nature ハイライト

免疫学:SP140による二段構えのウイルス防御

Nature 643, 8074

今回、エピジェネティック調節因子であるSP140が、選択的にI型インターフェロンmRNAを分解することが明らかにされた。SP140は、通常はmRNAを安定化するRESIST(regulated stimulator of interferon via stabilization of transcript)と呼ばれる新規因子を阻害することによって、これを行う。またSP140自体も核内構造体(NB)を形成して、ウイルスの転写を阻害する。ウイルスは、細胞内因性の免疫を回避するためにNBを撹乱しようとするが、そうするとRESISTの阻害が解除されて、抗ウイルスインターフェロンの産生が急増し、ウイルスは根本的にジレンマに陥る。

2025年7月31日号の Nature ハイライト

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