Nature ハイライト

Cover Story:多孔質の水:乾いた空洞を持つナノ結晶で水による高濃度の気体貯蔵が可能に

Nature 608, 7924

気体の多くは水に溶けるが、液体に保持され得る量は比較的少ない。今回J Masonたちは、永続的に「多孔質」の水を作り、液体に高い濃度で気体を貯蔵できるようにするシステムを提示している。彼らは、これを実現するために、調整した細孔性ナノ結晶を水や水溶液に懸濁させた。この固体の内部表面が水分子をはじくため、周囲の液体から気体を容易に吸着できる「乾いた」細孔が作られる。この方法によって、著者たちは、酸素や二酸化炭素などの気体を、水だけで可能な濃度よりずっと高い濃度で貯蔵することができた。今回の成果は、酸素の豊富な水は血液の代わりになる可能性があるため、生物医学に影響を及ぼすかもしれない。

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