Nature ハイライト

Cover Story:鳥類のブルース:保護区は水鳥に対してまちまちな結果を示すが、保全の管理によってうまくいく可能性が高まる

Nature 605, 7908

表紙写真のハイイロペリカン(Pelecanus crispus)などの水鳥を保護する取り組みでは、保護区を作って適切な生息地を維持することに重点が置かれている。しかし、保護区が種の個体群にどの程度の影響を及ぼすかは、よく分かっていない。今回H Wauchopeたちは、保護区が水鳥個体群に及ぼす影響がまちまちであることを示唆する解析結果を提示している。著者たちは、全世界の1506か所の保護区を調べ、それらが2万7055の水鳥個体群にどのような影響を及ぼしたか評価した。保護区の設定前後の個体群を評価し、保護区と非保護区でこの変化を比較することによって、多様な影響だけでなく、個水鳥やその生息地のために管理された保護区では個体群が利益を得られる可能性が高いことも強く示唆された。その結果として著者たちは、保全戦略には、保護区の数を増やすだけでなく、保護区を積極的に管理して成功の可能性を最大にする必要があると示唆している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度