Nature ハイライト

Cover Story:オミクロン株と抗体:SARS-CoV-2変異株に対するワクチン応答に関する知見

Nature 602, 7898

表紙は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)に感染したヒト気管支細胞で、走査型電子顕微鏡を用いて撮影された。今週号では6報の論文によって、極めて感染性の高いオミクロン株が既存のワクチンを回避する能力に関して、重要な情報が明らかにされている。オミクロン株は、昨年11月に確認されて以来、驚異的な速さで世界中に広がった。まとめると今回の一連の論文は、オミクロン株の高度な変異が、オミクロン株に対する免疫応答の多くの要素の回避を可能にしたことを示している。しかし重要なのは、ワクチンが、程度は低いとはいえオミクロン株に対しても有効性を保持しており、ブースター(追加免疫)接種によって、感染と重症化に対する防御が大きく高まることである。

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