Nature ハイライト

Cover Story:磁場の導き:星間物質の磁気構造から明らかになった星形成が始まる時期

Nature 601, 7891

表紙は、星間磁場の構造をおうし座分子雲に重ね合わせた画像である。星形成時には、星間磁場が散逸して分子雲が自身の重力で崩壊し、最終的に恒星が形成される。しかし、星間磁場の強度の測定は非常に難しい。今回T Chungたちは、おうし座分子雲の磁場の観測結果について報告している。著者たちは、分子エンベロープや密度の高いコアだけでなく、低温中性ガスと呼ばれる領域も通して磁場の構造が整然としていることを見いだすことができた。この結果は、分子雲が、これまでの想定よりも早い時期に崩壊寸前の状態にあることを示唆している。

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