Nature ハイライト

がん:変異型KRAS阻害剤の最初の臨床活性

Nature 575, 7781

今回、発がん性のKRASを標的とする新しい変異型特異的阻害剤AMG 510の開発が報告されている。KRAS変異は肺、大腸、膵臓の腫瘍の重要なドライバーである。AMG 510はKRASG12Cマウスモデルで前臨床活性を示し、化学療法や分子標的薬との相乗効果が見られた。用量漸増試験でこの阻害剤の投与を受けた2人の肺がん患者でも、奏功を伴う臨床活性が認められた。さらに、この阻害剤は大腸がんのマウスモデルで炎症性環境を誘導し、免疫チェックポイント阻害の効果を増強した。

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