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膵臓がん:肝細胞はセリンを供給して膵臓がんの肝転移を促進する

Nature 659, 8139 doi: 10.1038/s41586-026-11051-z

肝臓は膵管腺がん(PDAC)の主要な転移先であり、肝転移は主な死亡原因である。転移ニッチにおける栄養素の利用可能性は定着効率に影響を及ぼすが、播種した腫瘍細胞の代謝の不均一性もまた、局所微小環境を作り変え得る。セリンのde novo生合成の律速酵素であるホスホグリセリン酸デヒドロゲナーゼ(PHGDH)の喪失は、PDACの40%近くに認められ、その結果、これらの細胞は外因性セリン(exSer)に依存する。原発部位ではニューロンと腫瘍の間の代謝クロストークがexSer依存性PDAC細胞を支えるが、これらの細胞が肝臓の転移ニッチにどのように適応するのかは不明である。今回我々は、exSer依存性PDAC細胞が、CXCL5–CXCR2軸を介して近傍の肝細胞を再プログラム化することを示す。肝細胞においてCXCR2が活性化されると、PI3K–AKTシグナル伝達が促進され、FOXO3Aが細胞質に隔離されてPHGDHの転写抑制が解除される。これにより、肝細胞内のセリン産生が増強される。この肝細胞由来のセリンは、exSer依存性PDACの肝転移巣の増大を支える。これと一致して、CXCL5–CXCR2–PI3K–AKT–FOXO3A軸の個々の構成要素を遺伝学的または薬理学的に阻害すること、あるいは肝細胞特異的にPhgdhまたはCxcr2を欠失させることにより、マウスの肝転移腫瘍量が著しく減少し、生存期間が延長した。この効果は、食餌由来のセリンを制限した場合に特に顕著だった。我々の知見は、がん細胞と肝細胞の間の代謝クロストークを明らかにし、exSer依存性PDACの肝転移に対する治療標的を特定するものである。

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