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社会神経科学:ニューロンによる社会的動作の検知が集団逃避行動を指示する

Nature 659, 8139 doi: 10.1038/s41586-026-11041-1

集団内の動物は、社会的な仲間から情報を得て適応行動を行う。社会的情報の伝達は魚の群れや鳥の群れ、ヒトの集団でも観察されるが、そうした社会的に獲得した情報の神経表現についてはよく分かっていない。今回我々は、群れを成す透明な魚類Danionella cerebrumで、危険からの集団逃避が、各個体による逃避する他個体の視覚知覚を介して行われ得ることを示す。我々は、社会的に伝達される逃避行動の神経基盤を理解するため、D. cerebrumの成魚がバーチャルな同種個体の動作を見ているときの神経活動を画像化した。その結果、中脳視蓋と視床の視覚ニューロンの活動は、バーチャルな同種個体が逃避を行うと増加することが分かった。逃避に反応するニューロンは、バーチャル個体が突然姿を消したときにも反応したが、非生物的な直線運動をする刺激が消えた場合は影響を受けなかった。行動面では、D. cerebrumは、逃避した、あるいは姿を消したバーチャルな群れから離れたが、それはバーチャルな群れが生物的なバースト・アンド・グライド運動で泳ぐ場合に限られていた。このような急激な社会的消失を神経系が符号化することによって、D. cerebrumは社会的情報のみから危険を察知することができ、これは、迅速な動きは可能だが視距離が限られている動物における効果的な戦略である可能性がある。これらの結果は、各個体の神経演算が、集団内での迅速な情報共有をどのように可能にするかを示している。

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