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環境科学:極端な暴風の際の波の減衰への塩性湿地の寄与

Nature 658, 8138 doi: 10.1038/s41586-026-11145-8

塩性湿地は、高い位置にある湿地地盤と地上部の植生によって風浪を減衰させ、海岸線を保護する。変動する気候の下でもこうした生態系サービスが持続すると確信するには、極端な暴風が湿地の地盤と植生にどのような損傷を与えるかを知る必要がある。しかし、極端事象の下における塩性湿地と波浪の相互作用については、包括的かつ定量的な理解が不足している。今回我々は、塩性湿地を元の状態を保ったまま世界最大級の造波水路へと移し、そこで、有義波高が最大2 mに達するまで次第に高くなる波にさらすという、独自の実験を行った。その結果、波浪への曝露が蓄積しても、湿地基質は侵食をほとんど受けずに維持され得ることが分かった。対照的に、植生は継続的な波浪への曝露によって次第に損なわれ、植生による波浪の減衰は徐々に低下した。これらの結果は、植生による波浪減衰が、低エネルギーの湿地海岸(波高が1 m以下)では最も効果的であることを明確に示しており、こうした海岸での減衰率は10%を超え、最大50%に達した。一方、高エネルギーの湿地海岸(波高が1 m超)での減衰率は10%を超えなかった。我々の全球的評価の結果は、造波水路実験から得られた、低エネルギー条件と高エネルギー条件の区別を裏付けている。今回の結果は、極端な波浪事象の下でも湿地地盤が安定性を保つこと、そして、湿地植生による大幅な波浪の減衰は低エネルギーの湿地海岸に限られることを示唆している。

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