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電極触媒:陽極Pd膜によるH2抽出が熱化学的脱水素化を促進させる
Nature 657, 8132 doi: 10.1038/s41586-026-11008-2
脱水素化反応は、燃料処理、化学合成、水素の貯蔵と輸送を支えている。脱水素化反応の多くは吸熱性であり、水素分子(H2)によって速度論的に抑制されるため、中程度の温度では単通収率が低くなる。脱水素化反応は、触媒を水素選択透過膜と一体化することで促進できる。この方法では、H2分圧差を駆動力としてin situで水素を除去する。しかし、この手法では、水素フラックスが制限され、機械的安定性が低下し、回収される水素分圧も低くなることが多い。今回我々は、水素選択透過性のパラジウム(Pd)系膜を、水素発生陰極を有する溶融水酸化物電気化学セルの陽極として用いた。この構成により、圧力差なしで、脱水素反応温度において電気化学的に駆動されるH2分離が可能となる。我々は、可逆水素電極に対して0.3 V未満という低い陽極電位が、膜を横切る拡散律速のH輸送を駆動するのに十分であることを実証する。この手法は、圧力駆動プロセスと比べて、300℃で水素分離速度を4倍に高めると同時に、H2分圧0.05 atmの混合気体(残りはAr)から、1.0 atmの純粋なH2流へと濃縮する。陽極を脱水素化触媒に接続することによって、250℃におけるアンモニアとメチルシクロヘキサンの転化率は、それぞれ最大91%および94%に達した。今回の研究は、選択された脱水素化反応を促進するために、電気化学的に支援された水素除去の概念実証をもたらすものである。

