ナノフォトニクス:単結晶ナノ膜の異種フォトニック集積
Nature 657, 8132 doi: 10.1038/s41586-026-11000-w
集積フォトニクス用のシリコン(Si)技術や窒化シリコン(SiN)技術がますます成熟しているものの、単一の材料プラットフォームでは、フォトニック集積回路に課される多様化する要件を満たすことは不可能である。確立されたフォトニックプラットフォームに機能性材料を異種集積させることによって、必須の光学的機能を実現できる。しかし、格子整合に課される厳しい制約により、異種の光学基板上に成長させたヘテロエピタキシャル材料の品質は著しく損なわれる。今回我々は、先進的なエピタキシー技術と層リフトオフ技術によって実現された自立型単結晶ナノ膜を活用することで、この制約を取り除いた。我々は、フォトニックファンデルワールス(vdW)集積化を利用してSiおよびSiNのフォトニック回路に所望の機能を組み込む、汎用的な枠組みを提示する。単結晶のチタン酸バリウム(BTO)薄膜をSiチップに転写することで、超高効率の電気光学変調が実験的に実証され、明確に定められたBTOの結晶方位と品質によって、1290 pm V−1を超える大きなポッケルス係数r42と、23 GHzを超える3 dB電気光学帯域幅が得られた。また、コバルトフェライト(CFO)ナノ膜をSiマイクロリングにvdW集積することで、超小型非相反性磁気光学アイソレーターが実現され、3万3800° cm−1というファラデー回転係数θFが得られたことを報告する。我々は、多様な機能性材料を任意のフォトニックテンプレートに統合できることを例示するため、SiNフォトニック回路上でヒ化ガリウム(GaAs)単結晶と窒化ガリウム(GaN)単結晶を横方向につなぎ合わせ、紫外から近赤外の波長にわたる広範囲の光検出を実現した。我々はさらに、垂直方向のCFO/BTOヘテロ構造を構築し、電気光学変調と磁気光学変調を同時に行う多機能リング共振器も実証した。これにより、先進的な異種集積オプトエレクトロニクスの応用と、それを超える領域に向けた新たな機会がもたらされる。

