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微生物学:CRISPR–Casは内包された抗ファージ防御系の発現を調節する

Nature 657, 8130 doi: 10.1038/s41586-026-10833-9

細菌は、バクテリオファージなどの有害な外来DNAから身を守るため、多様な防御系を用いている。しかし、これらの系が互いにどのように協調しているかについては、ほとんど分かっていない。本論文で我々は、CRISIS(CRISPR監督免疫系:CRISPR-supervised immune system)と名付けた、広範な調節様式を明らかにする。この様式では、I型CRISPR–Cas座位が多様な自然免疫防御系を内包していて、その転写量を調節する。小型の非カノニカルなCRISPR RNA(crRNA)様RNAは、I-C型のCascade(CRISPR-associated complex for antiviral defence)エフェクター複合体を、多様な免疫カセット(複数の系からなる複合クラスターを含む)のプロモーターへ誘導して、その活性を抑制する。これにより、抗ウイルス活性に必要な基底発現を可能にしながら、宿主の増殖障害や有益なプラスミドの排除など、過剰活性化に伴う適応度コストが軽減される。CRISPR–Casの機能が変異または抗CRISPRタンパク質によって損なわれると、これらの内包された防御系の転写が一挙に増加し、その結果、宿主の適応度を犠牲にして、より高水準の自然免疫が生じる。まとめると、獲得免疫を担うCRISPR–Cas系は、多様な自然免疫系を指揮して多層の防御ネットワークへとまとめ上げ、原核生物の「免疫警備」戦略を構成している。

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