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腫瘍学:ブラウンブルヘッドナマズの悪性黒色腫は新規の伝播性がんである
Nature 657, 8130 doi: 10.1038/s41586-026-10828-6
2012年以降、米国バーモント州とカナダ・ケベック州にまたがる湖に生息するナマズの一種であるブラウンブルヘッド(Ameiurus nebulosus)に、悪性黒色腫が高い頻度で見られ、原因となる汚染物質や伝染性因子の存在が示唆されている。今回我々は、この疾患がクローン性の伝播性がん、つまり、がん細胞自体が個体間で広がり、従来の腫瘍というよりも寄生体のように振る舞うまれな現象であるという仮説を検証した。腫瘍組織と、それに対応する宿主の非腫瘍組織について全ゲノム塩基配列解読を行ったところ、腫瘍のミトコンドリアゲノムと核ゲノムは、それぞれの宿主や非罹患個体よりも、腫瘍同士の方が互いに近縁であることが明らかになった。数十万の遺伝的バリアントが複数の腫瘍試料の間で共通して認められる一方で、宿主個体には存在せず、その数は通常のがんで見られる水準を大幅に上回っていた。これらの知見は、ブラウンブルヘッドに見られるこれらの悪性黒色腫が、イヌ、タスマニアデビル、二枚貝のいくつかの種に次いで、動物で報告された4例目となる自然発生する伝播性がんであることを示している。この発見は、このがんの起源、伝播様式、魚類個体群への長期的影響について、重要な疑問を提起する。

