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地震学:前震が誘発する過渡的なすべりが本震の核形成の時期を決める

Nature 653, 8115 doi: 10.1038/s41586-026-10497-5

地震の前に前震が観測されることがあるが、破壊核形成の制御におけるその役割はまだよく分かっていない。古典的なモデルでは、核形成は主に、断層の弱化によって支配されるゆっくりとした準静的すべりから生じると仮定されることが多く、通常、瞬間的な前兆事象は考慮されない。今回我々は、室内実験と、速度・状態依存則に基づくグリフィス型破壊の枠組みを用いて、前震が核形成の開始時か進行中に起こると、それが地震の開始過程を根本的に調節し得ることを示す。我々は、前震によって誘発されるすべりバーストが過渡的なすべり速度Vminを与え、その規模は前震のサイズによって決まり、それによって核形成の継続時間と空間的長さの両方が確実に予測されることを見いだした。前震が大きいと、Vminは大きくなり、動的破壊への移行がより迅速に生じる一方、前震が小さいと、準静的成長の継続期間が長くなり、非常に小さい力積が破壊の完全停止につながる。我々は、この理論的枠組みをテクトニック断層へ拡張して、自然地震に先行する前震とそれに伴う連続的なゆっくりすべりが、同じスケーリングに従っているように見えることを示す。これらの観測結果から、現実的な核形成すべりの特性距離を、動的破壊で推定されるものより数桁小さい、0.3〜3.0 mmに絞り込むことが可能になった。今回の結果は、前震によって誘発される過渡的なすべりによって、地震の核形成の時期とその検出可能性が決まることを立証している。

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