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神経科学:DNA損傷負荷は神経炎症においてCUX2ニューロン選択的な喪失を引き起こす
Nature 653, 8115 doi: 10.1038/s41586-026-10310-3
神経変性は、加齢や疾患において領域および細胞タイプに特異的なパターンを示すが、細胞タイプ特異的なニューロンの喪失の根底にある機構については、まだあまり分かっていない。これまでの研究で、進行性のヒト多発性硬化症(MS)では皮質上層の菲薄化が起きており、CUX2(CUT-like homeobox 2)を発現する皮質第2層と第3層(L2/3)の興奮性ニューロン(L2/3EN)が変性に対して選択的に脆弱であることが示されている。今回我々は、MSの皮質病変内のL2/3ENにおいて、DNA損傷負荷が増加していることを報告する。DNA損傷とL2/3ENの選択的喪失は、脱髄や皮質全体にわたる炎症のさまざまなモデルマウスで再現され、L2/3EN固有の脆弱性が確認された。Cux2およびAtf4(activating transcription factor 4)の機能は、出生後の神経炎症の際のL2/3ENのレジリアンスに不可欠であり、ニューロン内で作用してDNA二本鎖切断修復を促進した。MSの発症に関連するとされるサイトカインであるインターフェロンγは、活性酸素種レベルを上昇させるのに十分であり、in vitroでDNA損傷を介したニューロンの細胞死を誘導し、マウスではL2/3ニューロンの選択的な枯渇を引き起こした。これらの知見は、CUX2+ L2/3ENにおけるDNA損傷負荷と不十分な修復が、神経炎症性損傷における選択的な脆弱性に関与することを示している。

