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植物生物学:E3リガーゼの再配線がトウモロコシの低温レジリアンスとリン酸利用を向上させた

Nature 653, 8115 doi: 10.1038/s41586-026-10142-1

低温ストレスは植物の成長と無機リン酸(Pi)の取り込みを制限し、収量を低下させ、肥料需要を増大させる。低温耐性とリン利用効率(PUE)の両方を向上させることは、持続可能な作物生産に極めて重要である。今回我々は、SPXドメインを含むE3ユビキチンリガーゼであるNITROGEN LIMITATION ADAPTATION(NLA)が、トウモロコシ(Zea mays L.)における低温シグナル伝達とPi恒常性を結び付ける中心的な制御因子であることを明らかにする。低温条件下では、NLAは転写抑制因子JAZ11の分解を促進し、ジャスモン酸シグナル伝達を活性化して低温耐性を向上させる。一方で、NLAは同時に、イノシトールポリリン酸(InsP)依存的なPiトランスポーターであるPT4のユビキチン化を介して、Pi取り込みも抑制する。ユビキチノーム情報を活用したゲノム規模関連解析により、NLAを介した分解を減弱させて低温条件下でのPi取り込みを増加させる、天然のPT4(K267A)(リシンからアラニンへの置換)バリアントが特定された。我々は、この栄養とストレスのトレードオフを克服するために、人工知能(AI)支援による構造モデル化およびリガンドドッキングをゲノム編集と組み合わせて、InsPへの結合が損なわれているがJAZ11の標的化は維持されているNLAバリアントをコードするnlaΔ12対立遺伝子を作製した。このΔ12改変は、NLAの活性を選択的にジャスモン酸シグナル伝達へと向け直し、その結果、複数地点での圃場試験において、低温レジリアンス、PUE、収量が向上した。これらの知見は、環境シグナルと栄養シグナルを統合する調節可能なSPX制御モジュールを明らかにするとともに、気候にレジリアントで栄養効率の高い作物を工学的に作出するための分子的な枠組みをもたらす。

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