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古生物学:鋏角を持つ節足動物が明らかにする、鋏角類のカンブリア紀起源
Nature 652, 8111 doi: 10.1038/s41586-026-10284-2
鋏角類は、12万種以上からなる著しく多様な節足動物のクレードで、サソリ類、クモ類、ダニ類など、生態学的および経済的に極めて重要な、よく知られたタクソンを含む。現生の鋏角類には共通の解剖学的特徴として、鋏角と呼ばれる、先端が単純なはさみ状になった摂食用の第1付属肢がある。こうした主に捕食性の動物群の化石記録は約5億年にわたって存在し、その起源はカンブリア爆発の期間にある可能性が高いと示唆されているものの、それを示す記録はまだない。アーティオポダ類、メガケイラ類、ハベリア類、モリソニア類は、カンブリア紀のステム群またはクラウン群の鋏角類と考えられてきたが、これらはいずれも明確な鋏角を欠き、鋏角を持つ節足動物の出現については不明瞭なままとなっていた。本論文で我々は、米国ユタ州のカンブリア紀中期(ドラミアン期)の層から出土した、大型で軟体性の節足動物の新属新種Megachelicerax cousteauiを報告する。本種は、3節からなる大型の鋏角、さらには非葉状の外肢を持つ5対の偽二枝型前体部付属肢と、板状のラメラを持つ後体部付属肢を特徴とする。ベイズ法および最大節約法による系統解析の結果、Megacheliceraxは、カンブリア紀のハベリア類と、カンブリア紀以降の鋏角を持つハラフシカブトガニ類(共剣尾類)とをつなぐステム群鋏角類に位置付けられた。この知見は、カンブリア紀に大型の捕食性鋏角類が存在したことを示す明確な証拠となり、それらのボディープランの起源を明らかにするとともに、ハベリア類、モリソニア類、そしておそらくはメガケイラ類がトータル群鋏角類に属することを裏付けている。

