Article

電池:固体電解質中のデンドライト成長には電気化学的腐食が伴う

Nature 652, 8111 doi: 10.1038/s41586-026-10279-z

金属負極を用いた固体電池の充電速度、サイクル性能、安全性は、デンドライトによって制限されることが多く、デンドライトの成長は電気化学的駆動力と機械的駆動力の相互作用に依存している。これまで、デンドライトは、析出によって誘起される応力が固体電解質の破壊応力に達したときに伝播すると仮定されていた。今回我々は、デンドライトがそれよりも大幅に低い応力で伝播し得ることを示す。我々は、オペランド複屈折顕微鏡法を用いて、非常に安定な固体電解質であるガーネット型Li6.6La3Zr1.6Ta0.4O12中で成長するデンドライト周辺の応力を直接測定した。析出によって誘起される応力は、成長の過程全体にわたって存在し、最も低速で成長するデンドライトの場合、機械的な破壊応力に近づいた。電流密度とデンドライト速度が増大するにつれて、デンドライト成長に伴う応力は意外にも減少し、機械的負荷のみの場合より最大75%低い応力でデンドライト伝播が起こった。高電流で伝播したデンドライトのクライオ走査型透過電子顕微鏡法(STEM)によって、電解質の分解で新しい相が形成され、これに伴って正味のモル体積収縮が生じることが明らかになった。電気化学的に誘起されたこの脆化モードは、不安定性に伴う相転移の性質を理解し制御することで軽減できる可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度