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免疫学:成人において胸腺の健康状態が及ぼす影響

Nature 652, 8111 doi: 10.1038/s41586-026-10242-y

胸腺は、生後早期のT細胞多様性の確立に不可欠であるが、加齢とともに著しく退縮し、そのため、従来、成人ではほとんど機能していないと見なされてきた。本論文で我々は、胸腺機能の維持は成人の健康や長寿に極めて重要であることを提唱する。我々は、日常的な放射線画像から胸腺の健康状態を定量化するための深層学習フレームワークを開発し、無症状の成人を対象とした2つの大規模な前向きコホート(全米肺検診試験〔n = 2万5031〕およびフラミンガム心臓研究〔n = 2581〕)において、胸腺の健康状態と長寿および主要な加齢関連疾患リスクとの関連を評価した。どちらのコホートでも、胸腺の健康状態は集団全体で著しく異なっていた。全米肺検診試験では、年齢、性別、喫煙、併存疾患を調整した後も、胸腺の健康状態が高いことが、12年間の追跡期間における全死因死亡率の低下、肺がん罹患率の減少、心血管系死亡率の低下と一貫して関連していた。独立したフラミンガム心臓研究コホートでは、胸腺の健康状態が高いことは、年齢、性別、喫煙とは無関係に、心血管疾患死亡率の減少と有意に関連していた。さらに、胸腺の健康状態は全身性炎症や代謝調節異常と結び付いており、喫煙、肥満、身体活動といった改善可能な生活習慣因子とも関連していた。まとめると、これらの知見は、胸腺を成人期における免疫介在性の老化や疾患感受性の中心的な調節因子として位置付け直すものであり、健康的な老化や長寿を促進するための予防戦略や再生戦略のための標的となる可能性を浮き彫りにしている。

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