量子ドットLED:転写印刷したナノスケールフルカラー超高解像度量子ドットLED
Nature 652, 8109 doi: 10.1038/s41586-026-10333-w
次世代ニアアイディスプレイには、高効率かつ高安定性でフルカラーの超高解像度量子ドット発光ダイオード(URQLED)が必要である。しかし、既存の量子ドット(QD)パターニング技術では、サブマイクロメートルのピクセルサイズ、フルカラー集積、高いデバイス性能を同時に実現するということが困難である。今回我々は、硬質シリコンテンプレートをナノインプリント用スタンプとして用い、全体反転転写印刷(integral inverted transfer printing)と組み合わせた、デュアルアクション力学(DAFD:dual-action force dynamics)戦略を報告する。この手法によって、9072~2万5400ピクセル/インチ(PPI)の密度を持つ赤–緑–青(RGB)フルカラーQDピクセルアレイが可能になり、控えめに見積もった転写収率は99.9%を超えながらも、高忠実度パターン複製が維持された。この手法は、硬質な基板および柔軟な基板上のCdSe/ZnS QDにもペロブスカイトQDにも適合可能である。我々は、パターニングの枠を超えて、超高解像度デバイスにおいてこれまで過小評価されてきたボトルネック、すなわちピクセルの微細構造に起因する電場不均一性を特定し、これに対処した。TiO2ナノ粒子を組み込むことによってリーク電流ブロック層の誘電率をQDの誘電率と一致させると、より均一な電場分布がもたらされ、エッジ効果が効果的に抑制されるとともに、効率と動作安定性の両方が向上した。1万2700 PPIの赤色URQLEDは、26.1%のピーク外部量子効率(EQE)と、1000 cd m−2において6万5190時間の動作寿命T95を達成した。緑色URQLEDと青色URQLEDでも同等のデバイス性能向上が実現され、EQEはそれぞれ124%、119%向上した。RGBピクセルで構成された白色URQLEDでは、ピークEQEが10.1%に達した。我々は、これらのURQLEDを相補型金属–酸化膜–半導体(CMOS)集積回路と統合することにより、溶液プロセスで作製したアクティブマトリックス方式のURQLEDアニメーションディスプレイを実証した。

