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微生物学:腸の内受容機能障害は加齢に関連した認知機能低下を引き起こす

Nature 652, 8109 doi: 10.1038/s41586-026-10191-6

老化は記憶機能の低下を伴うが、その発現はヒト集団内で極めて不均一である。消化管シグナルなど、認知機能低下に影響を及ぼす脳外部の因子は、末梢介入の有望な標的として注目を集めているが、その根底にある機構についてはほとんど分かっていない。本研究で我々は、マウスの生涯にわたって、マイクロバイオームの老化とその機能的帰結を高分解能でマッピングすることで、老化に伴う腸–脳シグナル伝達の阻害が、海馬におけるニューロン活動の障害と記憶符号化の喪失を引き起こす機構を明らかにした。具体的には、中鎖脂肪酸を産生するParabacteroides goldsteiniiなどの腸内細菌の蓄積が、GPR84シグナル伝達を介して骨髄系細胞による末梢性炎症を駆動し得ることが分かった。その結果、迷走神経の求心性ニューロンの機能が障害され、脳が受け取る内受容感覚信号が弱まって、海馬の機能が低下する。我々はこの経路を利用して、ファージによるParabacteroides細菌の標的化、GPR84の阻害、迷走神経活動の回復など、老齢マウスで記憶力を向上させる介入法を策定した。これらの知見は、脳の老化において、内受容感覚機能の障害が重要な役割を担っていることを示しており、腸–脳コミュニケーションを刺激する内受容感覚模倣薬が、加齢に関連した認知機能低下に対抗できる可能性を示唆している。

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