光物理学:ナノフォトニックニオブ酸リチウムにおけるトポロジカルソリトン周波数コム
Nature 652, 8108 doi: 10.1038/s41586-026-10292-2
周波数コムは、計測学、測距、光時計の分野を一変させ、チップスケールのコム光源の開発への多大な取り組みのきっかけとなっている。現在、いくつかのオンチップのコム光源が存在しており、これらは電気光学変調、モードロックレーザー、量子カスケードレーザー、またはカー非線形性によるソリトン形成を通じて実現されたものである。しかし、オンチップ・コム光源の幅広い展開にはまだ達しておらず、それは、こうした光源がいまだに、高周波源や高Q(高品質因数)共振器、または複雑な安定化機構を必要とすると同時に、効率面での課題に直面しているからである。今回我々は、ニオブ酸リチウムナノフォトニック回路と半導体レーザーの統合に基づくオンチップ周波数コム光源によってこれらの課題を軽減できることを実証する。我々は、二次非線形性と低いフィネスを有するオンチップのナノフォトニック・パラメトリック発振器において、時間的トポロジカルソリトンが形成されたことを示す。これらのソリトンは、分散領域に依存しておらず、入力励起周波数の半分である信号周波数の所でπの位相ずれを持つ2つの連続波解を分離する位相欠陥からなる。我々は、時間的測定にオンチップ相互相関法を用いて、約2 μmで60 fsという短いトポロジカルソリトンの形成を確認しており、これは、一般化されたパラメーター強制ギンツブルグ–ランダウ理論と一致する。さらに我々は、トポロジカル周波数コムの混載集積光源の概念実証的なターンキー動作も実証した。トポロジカルソリトンは、分散符号に依存せず、高Q共振器や高速変調器を必要としない集積コム光源開発の有望な候補であり、中赤外領域を含む到達困難なスペクトル領域へのアクセスを可能にする。

