Review

医用生体工学:インテリジェントで小型化された薬物送達デバイスに向けて

Nature 651, 8107 doi: 10.1038/s41586-026-10221-3

生物工学、人工知能(AI)、電子工学、材料科学が交差する領域における進展は、薬剤を体内に輸送する方法を作り替えつつある。インテリジェント小型薬物送達デバイス(IMDDD:intelligent and miniaturized drug delivery device)は、これらの技術を活用することで、正確な薬物動態、標的への分配、プログラム可能な薬剤送達を実現する一方で、毒性を最小限にとどめ、患者のアドヒアランスを改善している。IMDDDは、従来の方法とは異なり、リアルタイムセンシングと適応的制御を組み込めるので、動的に変化する生理学的条件に対してより正確かつより応答的な薬剤投与が可能になる。本総説で我々は、IMDDDの主要なカテゴリーと設計原理の概略を述べ、IMDDDの性能を高めるAI技術を特に取り上げるとともに、がん、糖尿病、心血管疾患、予防接種などの分野における幅広い臨床応用の可能性について論じ、実用化に向けた課題や好機についても検討する。技術・工学の革新を医療上の必要性と結び付けることにより、IMDDDは次世代の薬剤送達技術の好例となるだろう。

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