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地球工学:循環する水との同時注入による二酸化炭素の地下鉱物貯留
Nature 651, 8107 doi: 10.1038/s41586-026-10130-5
炭素回収貯留(CCS)は、各国がパリ協定の二酸化炭素(CO2)排出削減に関する約束を守るのに役立つ可能性がある。炭素の鉱物化を通して苦鉄質岩や超苦鉄質岩にCO2を捕捉する能力は、そうしたCCS技術の1例であるが、大規模な展開はまだ実現されていない。地球の地殻のそれぞれの地質学的環境には、独自の炭素貯留策が必要である。地下の一部の地域には、不透水性の帽岩の下に高圧で高濃度のCO2を注入する伝統的な炭素貯留法に適した塩水性帯水層や堆積性トラップが存在するが、他の地域には帽岩が存在しないことがある。こうした地域では、水に溶解したCO2を注入し、その反応性のケイ酸塩岩や鉱物との反応を通して安定な炭酸塩鉱物を形成させる鉱物化によって、炭素貯留が可能となる。この過程を大規模に適用する際の重要な課題は、貯留するCO2の質量の20~50倍以上の水が必要になることである。今回我々は、サウジアラビア西部での炭素処理策を見つけるよう策定された、工業規模のパイロット・プロジェクトについて報告する。この乾燥地域には、石油精製施設や海水淡水化施設などの大規模な点源CO2排出者が存在するが、塩水性帯水層や堆積性トラップは存在しない。我々は、地下流体の再循環に基づくCO2注入手法が、外部水の必要性を排除し得ることを見いだした。今回の結果は、水資源の利用が限られる地域における炭素鉱物貯留の実現可能性を立証している。

