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計算生物学:MPRAに基づく深層学習によって判明したヒトプロモーターでの調節の文法
Nature 651, 8107 doi: 10.1038/s41586-025-10093-z
プロモーターは、あらゆる遺伝子の中心的調節要素である。プロモーター活性があることで個々の遺伝子の転写が確実に正しいレベルで行われており、これは細胞の恒常性維持や幅広いシグナルへの応答に不可欠である。ゲノミクスにおける大きな難問の1つが、調節エレメントの塩基配列から、ゲノム規模で遺伝子発現を正確に予測できる計算モデルを構築することである。今回我々は、プロモーター活性調節モデル(PARM)について報告する。PARMは、ヒトプロモーター塩基配列を検索するよう特別に設計した大規模並列レポーターアッセイ(MPRA)で訓練された、細胞タイプ特異的な深層学習モデルである。PARMは実験的にも計算的にも軽量であり、このためDNA塩基配列だけから、ゲノム全体の自律的プロモーター活性を高い信頼度で予測できる、細胞タイプ特異的かつ条件特異的なモデルを作り出すことができる。またPARMは、強力な完全合成プロモーターを設計することも可能である。我々は、PARMを活用することにより、天然のヒトプロモーターそれぞれの活性に寄与している可能性の高い転写因子の結合部位を系統立てて突き止め、細胞へのさまざまな刺激後に起こるこれらの調節相互作用の再配線を検出した。我々はさらに、活性化機能を持つ転写因子と抑制機能を持つ転写因子の間で位置の選択性がかなり異なることと、モチーフ間相互作用の複雑な文法を明らかにし、実験により確かめた。今回の研究によって、転写因子によるヒトプロモーターの動的な調節についてもっと深く理解するための非常に実用的な戦略が得られた。

