環境科学:機械学習を用いた現業全球エアロゾル予測の進歩
Nature 651, 8106 doi: 10.1038/s41586-026-10234-y
エアロゾル予測は、大気質管理、健康リスク評価、気候変動緩和に重要である。しかし、エアロゾルの物理化学過程と大気力学の間に相互作用があるため、エアロゾル予測は気象予報よりも複雑になり、結果として不確かさと計算コストが高くなる。今回我々は、エアロゾルの光学的成分と表面濃度の3時間ごと5日間の信頼性の高い予測を提供する、機械学習駆動型のGlobal Aerosol–Meteorology Forecasting System(AI-GAMFS)を開発した。AI-GAMFSは、バックボーンネットワークにおいてビジョントランスフォーマーとU-Netを組み合わせており、グローバルアテンションと時空間的エンコーディングによって、複雑なエアロゾルと気象の相互作用をロバストに捉えている。AI-GAMFSは、42年分のエアロゾル再解析データで訓練され、Global Earth Observing System Forward Processing(GEOS-FP)解析で初期化されており、現業の5日間予測を1分間で出力する。独立した地上観測結果を用いた評価によって、AI-GAMFSは、エアロゾル光学深さとダスト成分の予測において、Copernicus Atmosphere Monitoring Serviceおよび地域ダストモデルと比較して性能が向上していることが示唆された。AI-GAMFSは、GEOS-FPと比較すると、全球エアロゾル光学深さについて二乗平均平方根誤差が小さく、米国および中国における同等のダスト予測能力と表面エアロゾル成分予測の改善を示した。今回の結果は、機械学習を活用したエアロゾル予測の改善に一歩前進をもたらし、砂塵嵐や山火事などのエアロゾル汚染事象に対する警告に役立つ可能性がある。

