集積光学:大規模コヒーレント4D撮像センサー
Nature 651, 8105 doi: 10.1038/s41586-026-10183-6
動的環境の詳細かつ正確な三次元(3D)マッピングは、機械と周囲とのインターフェースや人間と機械とのやり取りに不可欠である。3D世界向けに相補型金属酸化膜半導体(CMOS)画像センサーに相当する技術の開発に多大な努力が注がれてきたが、スケーラブルで高性能かつ高信頼性のソリューションは困難であることが分かっている。周波数変調連続波(FMCW)方式の光検出と測距(LiDAR)を用いた焦点面アレイ(FPA)センサーは、これらの要件を全て満たし、さらに4つ目の次元として視線速度の直接測定をもたらす可能性を示している。以前の実証は、有望なものだが、商業応用に必要な規模と性能を同時に達成できていなかった。今回我々は、オプトエレクトロニクス素子をチップスケールで包括的に集積することによって可能になった、大規模コヒーレントLiDAR FPAを提示する。四次元(4D)撮像カメラがFPAの周囲に構築され、点群の取得に用いられた。60万個を超えるフォトニック部品からなる352 × 176画素の2D FMCW LiDAR FPAがコアとなり、全てが関連電子部品と共にオンチップ集積されている。これは、以前の実証と比較して、5倍の画素数増加に相当する。画素アーキテクチャーは、アウトバウンド光路とインバウンド光路が画素内でモノスタティックな構成で統合されたものになっており、コヒーレント検出器と電子部品も共に配置されている。周波数変調光は、駆動と較正のための集積電子部品を備えた面内熱光学スイッチによって、画素群に逐次的に向けられる。集積シリアル・デジタル・インターフェースは、光学的スイッチングと読み出しを同期的に制御する。3~15フレーム毎秒(fps)のフレームレートに適合する1画素当たりの積分時間で4~65 mにわたり物体の点群が示された。今回の結果は、普遍的で低コストの小型コヒーレント4D撮像カメラの実現技術として、FMCW LiDAR FPAセンサーの能力を実証するものである。

