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構造生物学:ヒト胆汁酸輸送体OSTα–OSTβの構造と作用機構

Nature 651, 8104 doi: 10.1038/s41586-025-09934-8

胆汁酸(BA)は非常に重要な両親媒性の界面活性剤で、栄養の吸収や分配、脂質代謝、炎症などのさまざまな生理過程で多面的な調節因子として機能している。ヒトの有機溶質輸送体αβ(OSTα–OSTβ、以後OSTα/βとする)はBA輸送体で、BAの分泌と分配に極めて重要な役割を果たしている。OSTα/βの病原性変異体は胆汁うっ滞と関連付けられてきた。OSTα/β複合体がBAの恒常性維持に重要な機能的役割を担っているにもかかわらず、その化学量論的性質や複合体の組み立て過程、OSTα/βによるBA輸送の基盤となっている分子機構は解明されていない。今回我々は、コレステロール類および内因性基質の1つと結合したヒトOSTα/β複合体のクライオ電子顕微鏡構造を示し、OSTα/βの機能の構造基盤を明らかにする。OSTα/βは、ヘテロ二量体からなる二量体という新規な様式で組み立てられている。すなわち、2つのOSTα単位がホモ二量体コアを形成し、2つのOSTβ単位が外側に結合している。OSTαはGタンパク質共役型受容体(GPCR)の折りたたみ構造を採用していて、7つのパルミトイル化部位を持つ独特なシステインリッチループを含んでおり、これらが膜貫通ヘリックス5、6と協調してBA認識部位を構成している。そして、OSTα中の正電荷を帯びた空洞がBA部位をつないでいて、BAがOSTα/βを通って膜を通過するのを助けている。これらの知見を総合することにより、OSTα/βの構造および輸送機構が明らかになり、BAの恒常性維持に重要な役割を果たすこのBA輸送体の構造–機能連関についての洞察が得られた。

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