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神経科学:学習した合図の前頭前皮質内神経の幾何学的構造が動機付け行動を導く
Nature 651, 8104 doi: 10.1038/s41586-025-09902-2
動物は常に周囲の状況を評価して、報酬の機会に接近すべきか潜在的な脅威を回避すべきかを決めている。環境刺激に適切な重要度を割り付けることは、生存に不可欠なだけでなく、ヒトを含む種間で共通な複雑な形式の目標指向行動の基盤となっている。従って、脳がこうした感覚合図を動機付け、行動へと翻訳する仕組みを理解することは、神経科学や心理学の中心課題といえる。背内側前頭前皮質(dmPFC)は、関連した環境刺激を目標指向行動に橋渡しする重要な構造である。顕著性・誘意性・価値は、刺激の関連性を決める重要な次元であるが、dmPFCがそうした次元をどのように処理し、組織化して動機付け行動を駆動するのかは未解明である。今回我々は、自由行動している雄マウスにおいて、dmPFCの単一ニューロンの集団をカルシウム画像化法によってモニタリングしながら、報酬または罰のさまざまな結果を予測する刺激を識別させることで、顕著性・誘意性・価値の情報の前例のない分離を可能にした。我々は、dmPFC集団が主に学習した刺激の好悪の価値を符号化し、亜集団が情報の直交座標に沿って誘意性と顕著性を符号化していることを見いだした。今回の結果は、連合記憶の際のdmPFCネットワーク内での刺激の価値、顕著性、誘意性の同時かつ多面的な集団符号化を明らかにしており、dmPFCニューロンの表現の幾何学的構造が、好悪に動機付けられた行動を動的に形作っていることを示している。

