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原子物理学:原子状水素を用いた1兆分の1以下の精度での標準模型の検証

Nature 650, 8103 doi: 10.1038/s41586-026-10124-3

量子電気力学(QED)は、相対論的量子場理論として最初のものであり、光–物質相互作用を基本的なレベルで記述し、標準模型(SM)を支える柱の1つとなっている。SMは、QEDの並外れた精度を通じて、水素原子などの単純な系のエネルギー準位を最高13桁の有効数字で予測することから、水素分光法が理想的な検証手段となっている。QEDを用いて水素における異なる遷移から得られる物理定数(例えば陽子電荷半径rp)が一致することが、この理論の検証となる。しかし、原子状水素の最近の測定から得られたrpの値は、互いに部分的に矛盾しており、また、ミューオン水素の分光(測定)で得られたより精密な値とも部分的に矛盾する。これは、実験的不確かさのレベルでのQEDの検証の妨げとなっている。今回我々は、矛盾するrp値を区別し、QEDおよびSM全体の厳密な検証を可能にするのに十分な精度を持つ、原子状水素の2S–6P遷移の測定結果を報告する。今回の結果であるν2S–6P = 730,690,248,610.79(48) kHzはrp = 0.8406(15) fmという値を与え、これは、原子状水素による他の測定値より少なくとも2.5倍精度が高く、ミューオン水素による値と非常に良く一致する。遷移周波数(730,690,248,610.79(23) kHz)というSM予測は、今回の結果と非常に良く一致しており、SMを0.7 pptの精度で、また、束縛状態のQED補正についてはこれまでで最も正確な検証となる0.5 ppmの精度で検証している。

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