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二次元材料:モアレWSe2においてバンド幅により調整されるモット転移と超伝導
Nature 650, 8102 doi: 10.1038/s41586-025-10049-3
強相関材料における高転移温度(Tc)超伝導の出現は、依然として物理学における大きな未解決問題である。銅酸化物などの高Tc材料は、一般に複雑で調整が容易ではないことから、理論モデル化を困難にしている。格子上で相互作用する電子の単純な理論モデルであるハバード模型は、高Tc材料の本質的な物理を捉えると考えられているものの、この模型の正確な解を得ることは、特に中程度の相関の関連領域では難題である。低エネルギー電子バンドがハバード模型によって記述可能であり、それらは高度に調整可能であるという、モアレWSe2におけるロバストな超伝導の最近の実証は、高Tc問題の研究に向けた新たなプラットフォームとなる。今回我々は、ツイスト角によってモアレ2層WSe2を中程度の相関領域に調整し、静電ゲート制御、電気輸送測定、磁気光学測定によって、モアレ単位格子当たり1個の正孔(ν = 1)付近の相図をマッピングした。我々は、ν=1での反強磁性絶縁体、電子および正孔ドーピング時の超伝導ドーム、異常金属などの特異な金属状態を含め、幅広い高Tc現象を観測した。ツイスト角依存性の研究からはさらに、最高Tcが常にモット転移の近傍で発生することが示された。今回の結果は、強相関がモアレWSe2における超伝導の鍵であることを示すとともに、制御可能な形で高Tc超伝導を研究するための新たな材料系を確立している。

