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環境科学:大気中CO2濃度の上昇は北方林の窒素利用可能性を低下させる
Nature 650, 8102 doi: 10.1038/s41586-025-10039-5
人為起源の窒素(N)汚染は、全球的に富栄養化の原因となっている。しかし、最近のデータセットは、一部の生態系が広範な貧栄養化(N利用可能性の低下)に見舞われている可能性を示しており、これは大気中二酸化炭素(CO2)濃度の上昇に対する応答であると示唆されている。植物のN同位体比(δ15N)の履歴は貧栄養化の重要な証拠となるが、CO2濃度の上昇とN沈着の時間的変化のどちらがこのようなパターンを説明するかについては、意見が大きく分かれている。今回我々は、1961〜2018年にスウェーデンの2350万ヘクタールの森林地域から得られた保管試料を用いて、δ15N年輪年代を構築した。研究地域は緯度方向の距離が1500 kmに及び、N沈着は4倍変動しているが、CO2濃度の上昇は空間的に一様である。我々のデータは、大気からのNの沈着速度が極めて低い極北の森林を含め、スウェーデン全域でδ15Nが年代とともに低下していることを示している。線形混合効果モデルからは、CO2濃度の上昇がδ15N値の最も強力な予測因子である一方、N沈着変数、気温、森林基底面積の説明能力は低いことが示された。今回の知見は、大気中CO2濃度の上昇が北方林の貧栄養化の原因であることを示唆しており、これは、全球の炭素循環におけるシンク(吸収源)としての北方林の将来の役割の予測に影響を及ぼす。

