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宇宙エレクトロニクス:宇宙通信に向けた放射線耐性原子層スケールRFシステム

Nature 650, 8101 doi: 10.1038/s41586-025-10027-9

通信用集積回路は、占有面積が小さく軽量であるため、宇宙探査の場で可能性をもたらす役割を果たす。しかし、宇宙の高エネルギー粒子がもたらす強い照射の影響のため、放射線耐性電子回路の実現は依然として難題となっている。今回我々は、宇宙放射線が人工衛星搭載デバイスに及ぼす影響の観測結果を報告するとともに、原子レベルの薄さの材料が、原理上は放射線によるダメージの蓄積を最小限に抑えると予想されることを示す。我々は、4インチウエハースケールの2D単層MoS2の作製プロセスに基づいて、宇宙空間での通信用の送信機と受信機の両方を備えた、原子層トランジスターベースの放射線耐性の無線周波数(RF、12~18 GHz)システムを実現した。軌道上実験のため、この2D通信システムを約517 kmの低地球軌道に打ち上げることに成功した。注目すべきことに、このシステムは9カ月間の軌道上動作後も、送信データにおいて10−8未満のビット誤り率を維持し、かなりの放射線耐性と長期安定性を示した。この2D通信システムの寿命は、放射線環境がはるかに過酷な対地同期軌道上でも約271年と予測される。今回の研究結果は、宇宙空間での応用向け2D電子機器の無類の可能性を示している。

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