量子光学:メタサーフェス光ピンセットアレイにおける単一原子の捕捉
Nature 649, 8098 doi: 10.1038/s41586-025-09961-5
光ピンセットアレイは、量子コンピューテーション、量子シミュレーション、量子計測における主要な実験プラットフォームとして登場し、単一の原子や分子の前例のないレベルでの制御を可能にした。このようなアレイをスケーリングできるかどうかが、決定的な課題となっている。通常、光ピンセットアレイは音響光学偏向器または液晶空間光変調器を用いて生成される。光学分解能の基本的な限界のせいで、アレイサイズは約1万個のトラップまでに制限されてきた。メタサーフェスは、数百万のサブ波長ピクセルを備えた平面フォトニックデバイスであり、光ピンセットアレイを生成する興味深い代替手段となる。今回我々は、ホログラフィックメタサーフェスを介して生成された光ピンセットアレイにおける、単一のストロンチウム原子の捕捉を実証する。我々は、100個以上の単一原子を、最小1.5 μmのトラップ間隔で任意の幾何形状に配列した、二次元アレイを実現した。このアレイは、トラップ深さ、トラップ周波数、位置精度の点で高い均一性を有し、既存の手法に匹敵あるいはそれを凌駕している。これは、高屈折率材料であるシリコンリッチな窒化ケイ素と二酸化チタンから作製された、高効率ホログラフィックメタサーフェスによって実現された。我々は、解析的手法や数値的手法を通じて、これらのメタサーフェスのサブ波長ピクセルサイズが、ピンセットアレイの現状の能力をはるかに超えてスケーリング可能であることを見いだした。その実証として、我々は36万個のトラップを有する光ピンセットアレイを実現した。これらの進歩は、スケーラブルな中性原子量子技術の実現における決定的な障壁を克服するものである。

