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分子生物学:クロマチンの区画化のために保存されたH3K14ubによって促進されたH3K9me3

Nature 647, 8090 doi: 10.1038/s41586-025-09624-5

真核生物のゲノムをユークロマチンとヘテロクロマチンに区画化することは、生物学的に非常に重要である。これまでの研究で、自己を鋳型とする経路(ヒストンH3リシン9メチル化のSUV39Hによる読み取りと書き込みなどを含む)が、細胞分裂の際にヘテロクロマチンを再構築するための中心的機構であることが示唆されている。分裂酵母では、哺乳類のSUV39Hの相同体であるClr4がユビキチンリガーゼCul4を含む複合体を形成し、これがH3K14のモノユビキチン化(H3K14ub)を触媒して、ヘテロクロマチン形成を促進する。しかし、分裂中の哺乳類細胞におけるヘテロクロマチンの再構築にも同様の経路が関わっているのかはよく分かっていない。今回我々は、H3K14ub特異的で動原体周辺に存在するヘテロクロマチンに局在するE3リガーゼが、G2E3であることを突き止めた。G2E3に触媒されたH3K14ubによって、SUV39HによるヒストンH3リシン9のトリメチル化(H3K9me3)が亢進する。このH3K14ubは、SUV39Hの区画化と動原体周辺のヘテロクロマチンでのH3K9me3に特に必要とされる。その機序として、G2E3はG2/M期に高発現し、有糸分裂染色体に結合して(結合はRNAに依存して起こる)H3K14ubを触媒することが分かった。このH3K14ubは、その後にSUV39HとHP1が順に引き寄せられる上で不可欠である。SUV39HのクロモドメインはH3K9me3とH3K14ubという二重修飾を読み取る装置であり、SUV39Hは動原体周辺のヘテロクロマチンと主としてH3K14ub結合活性を介して結合する。さらに、G2E3が失われると動原体周辺のヘテロクロマチンの構成が著しく損なわれ、SUV39HとH3K9me3が多くのユークロマチン領域に異常に蓄積して、広範な転写抑制に至る。このように、H3K14ubに依存して起こるSUV39Hの区画化が動原体周辺のヘテロクロマチン形成の統一機構であり、これがユークロマチンの適切な区画化と転写調節に極めて重要なことが、今回の知見によって明らかになった。

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