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化学:PFASの光触媒的低温脱フッ素化

Nature 635, 8039 doi: 10.1038/s41586-024-08179-1

ポリフルオロアルキル化合物およびペルフルオロアルキル化合物(PFAS)は、疎水性と撥油性だけでなく高い熱的安定性と化学的安定性を有することが多いため、多くの消費者向け日用品に使われている。しかし、PFASにそうした特性をもたらす不活性な炭素–フッ素(C–F)結合は、脱フッ素化による分解に対する耐性ももたらすため、環境や人体における長期残留につながり、安全性や健康の面で大きな懸念が生じている。官能基化されたPFASを破壊する非燃焼法の最近の進歩にもかかわらず、ペルフルオロカーボン(PFC)や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのポリマーPFASのリサイクルプロセスは、高温または強還元性試薬のいずれかを用いる方法に限られている。今回我々は、高度にねじれたカルバゾールコアを持つスーパー光還元剤(superphotoreductant)であるKQGZを用いたPFASの脱フッ素化法について報告する。この方法により、一連のPFASは、40~60℃で光触媒的に脱フッ素化することができた。PTFEからは、主生成物としてアモルファス(非晶質)炭素とフッ化物塩が生成した。PFC、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)、誘導体などのオリゴマーPFASからは、脱フッ素化生成物として炭酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、トリフルオロ酢酸塩が得られた。これによって、PFAS中のフッ素を無機フッ化物塩としてリサイクルすることが可能になる。機構的研究によって、PTFEとオリゴマーPFASとで反応挙動や生成物成分が異なることが明らかになった。今回の研究は、「永遠の化学物質」であるPFAS(特にPTFE)の低温光還元的脱フッ素化や、新しいスーパー光還元剤の発見への窓を開くものである。

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