Article

エネルギー科学:レーザーパターニングによるバックコンタクト型シリコンヘテロ接合太陽電池

Nature 635, 8039 doi: 10.1038/s41586-024-08110-8

バックコンタクト型シリコン太陽電池は、太陽光が当たる側の面にグリッド線がないため審美面で魅力的であると評価されており、建物、車両、航空機への応用が見いだされ、外観を損なわずに自家発電を可能にする。パターニング技術によって、太陽光が当たらない側のシリコンウエハー面にコンタクトが配置されるため、光の入射にとっても恩恵がある。しかし、そのパターニング工程は製造を複雑化し、電力損失につながる。今回我々は、レーザーを用いてバックコンタクト型太陽電池の作製を合理化するとともに、電力変換効率を向上させた。そして、この手法を用いて、効率27%を超えるシリコン太陽電池を作製した。表面パッシベーションと光生成キャリアの収集のために、水素化アモルファス(非晶質)シリコン層をウエハー上に成長させた。また、従来の技術的慣例とは異なる、高密度パッシベーティングコンタクトを開発した。バックコンタクトパターンの形成には、異なる波長で動作するピコ秒パルスレーザーを用いた。今回開発した手法は、高性能バックコンタクト型シリコン太陽電池を製造する合理化されたプロセスであり、実効的な総処理時間は主流の新興技術の約3分の1である。我々は、テラワットでの需要を満たすために、インジウムを使用しない効率26.5%のセルと、貴金属である銀を使用しない効率26.2%のセルを開発した。従って、こうした技術的進歩を用いれば、建物や輸送機関への太陽光発電ソリューションの組み込みを拡大できる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度